逆引きマスタゾーンを追加するには、[追加]ボタンをクリックし、[逆引きマスターゾーン]を選択します。設定を行うIPアドレスの範囲の最初の3つのオクテットを入力します。たとえば192.168.10.0/255.255.255.0というIPアドレスの範囲の設定を行う場合、[IPアドレス (最初の3オクテット)]テキストエリアに192.168.10と入力します。
Figure 12-3に示すような新しいウィンドウが表示されます。このウィンドウには以下のオプションが表示されています。
IP アドレス—前のウィンドウで入力した最初の3つのオクテット
逆引きIPアドレス—編集不可。入力されたIPアドレスを基にすでに値が入力されています。
ファイル名—/var/namedディレクトリ内にあるDNSデータベースファイルのファイル名
プライマリネームサーバ(SOA) — State of authority(SOA)レコード。これは、このドメインに関する最良の情報源であるネームサーバーを指定するものです。デフォルト値は@で、これはSOAが上記の[名前]フィールドで入力されたドメイン名と同じであることを意味します。
時間設定—DNSデータベースファイル内に保存される[リフレッシュ]、[再試行]、[期限切れ]、[最小] TTL(生存時間:Time to Live)の値
ネームサーバ—逆引きマスタゾーンのネームサーバーの追加、編集、削除。少なくとも1つのネームサーバーが必要です。
逆引きアドレス表—逆引きマスタゾーン内のIPアドレスとそのホスト名の一覧。たとえば、1.2.3という逆引きマスタゾーンについて、[逆引きアドレス表]に1.2.3.100とそのホスト名foo.example.com.を追加することができます。ホスト名の最後にはピリオド(.)を付加し、それがフルホスト名であることを指定する必要があります。
Figure 12-3に示す設定では、/etc/named.conf内の以下のエントリを作成しています。
zone "3.2.1.in-addr.arpa" { type master; file "3.2.1.in-addr.arpa.zone"; }; |
この設定では以下の情報を含むファイル/var/named/3.2.1.in-addr.arpa.zoneも作成されます。
$TTL 86400 @ IN SOA @ root.localhost ( 2 ; serial 28800 ; refresh 7200 ; retry 604800 ; expire 86400 ; ttk ) @ IN NS ns.example.com. 1 IN PTR one.example.com. 2 IN PTR two.example.com. |
逆引きマスタゾーンの設定が終了したら、Figure 12-1に示すように、[OK]をクリックしてメインウィンドウに戻ります。プルダウンメニューからファイル<=>適用を選択して、/etc/named.conf設定ファイルと/var/namedディレクトリ内の個々のゾーンファイルに変更内容を書き込み、デーモンに設定ファイルをリロードさせます。