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2. ボリューム

2.1 PC パーティション

GNU parted

GNU partd はパーティションとパーティション上にあるファイルシステムの 作成,破棄,サイズ変更,検査,コピーを行うプログラムです.

partd は新しい OS のための容量の確保,ディスク割り当ての再編成, ハードディスク間でのデータのコピー,それから「ディスクのイメージング」 ――インストール済みの状態をたくさんのコンピュータに複製すること―― に便利です.

partd は以下の操作に対応しています:

ファイルシステム 検出    作成    サイズ変更 コピー  チェック
ext2             *       *       *1         *2      *3
fat              *       *       *4         *4      *
linux-swap       *       *       *          *       *

注意:

(1) パーティションの先頭部分は ext2 のままでなければなりません.

(2) コピー先のパーティションの大きさはコピー元のサイズよりも大きくなけ れば(またはちょうど同じサイズでなければ)なりません.

(3) ファイルシステムをオープンしたときに限定的なチェックが行われます. 現時点ではチェックしか行いません. ファイルシステムに何らかのエラー(一般には大部分のエラー)があれば,全て のコマンド(サイズ変更を含む)は安全にエラー終了し,ファイルシステムは無 傷のまま残ります.

(4) サイズ変更やコピーを行った後の新しいパーティションのサイズは, クラスタサイズの制限を受けます(主に FAT16 が影響されます). これは読者の皆さんが考えているよりも深刻な問題です.というのも, クラスタサイズは選べないからです(これは Windows のバグですが,他の OS を使っていても Windows との互換性は保っておきたいでしょう?).

したがって実際には,パーティションを縮めることはいつでもできますが (partd はクラスタサイズの縮小ができます),パーティションを希望のサイズ に広げることはできないかもしれません.FAT32 を使うことに問題がなければ, いつでもパーティションを希望のサイズに広げることができます.

まとめると,パーティションの縮小は必ずできます.何らかの理由で FAT32 を使えないのであれば,パーティションの拡大ができるとは限りません.

壊れたパーティションテーブルの修復

Fixdisktable

このユーティリティは ext2, FAT, NTFS, ufs, BSD ディスクラベルを扱えま す(ただし,古い形式の Linux swap パーティションはまだ扱えません). 許可を与えれば,このユーティリティは実際にパーティションテーブルを書き 換えます.

gpart

GPART は ext2, FAT, Linux swap, HPFS, NTFS, FreeBSD と Solaris/x86 の ディスクラベル,minix, reiser fs を扱うユーティリティです.この ユーティリティは主パーティションテーブルのお勧めの設定を出してくれます し,文書もよく整備されています.

rescuept

ext2 スーパーブロック,FAT パーティション,swap パーティション, 拡張パーティションテーブルを認識します.また BSD ディスクラベルと Unixware 7 のパーティションも認識できます.このユーティリティは fdisk や sfdisk でパーティションテーブルを再構築する際に利用できる情報 を出力します. このユーティリティは util-linux パッケージに含まれていますが,標準では インストールされません.

findsuper

ext2 のスーパーブロックシグネチャを持つブロックを探し,その位置などの 情報を出力するユーティリティです. このユーティリティは e2progs パッケージに含まれていますが,標準では インストールされません.

2.2 その他のパーティション

筆者は Intel x86 のマシンしか使っていないので,情報提供は 大歓迎です(x86 じゃないマシンを私にくださってもかまいません ;-)). 役に立つ情報をお持ちであれば,ぜひ 筆者にメールをください.

ADFS のパーティション

Amiga のパーティション

ATARI のパーティション

Macintosh のパーティション

OSF のパーティション

Sun のパーティション

Ultrix のパーティション

2.3 Unix のディスクラベル

(執筆予定)

BSD ディスクラベル

(執筆予定)

UnixWare のディスクラベル

UnixWare VTOC (Volume Table Of Contents)は ディスクのパーティションを 16 個の論理パーティションに分割します. Linux カーネルは UnixWare VTOC に対応していますが, "UnixWare slices support (EXPERIMENTAL)" を有効にしてカーネルを 再コンパイルしなければなりません.UnixWare のディスクラベルを読む 別の方法としては,prtvtoc(1) を GNU に移植したものがあります. このコマンドは vxtools に入っています.

SCO OpenServer のディスクラベル

(執筆予定)

Sun Solaris のディスクラベル

(執筆予定)

2.4 Windows NT のボリューム

この Linux カーネルドライバを使うと,リニアセットボリュームと ストライプセットボリュームのマウントやアクセスができるようになります.

「フォールトトレラント」な NTFS の修復と FTEdit の利用

フォールトトレラント(FT)パーティション(パリティとボリュームセットを使っ たストライピング等)を使うように設定したWindows NT Workstation/Server を使っている場合に,これらのパーティションがアクセス不能になり, ディスクアドミニストレータからも「不明」に見えるようになってしまったら, FTEDIT ユーティリティを使えば再びアクセスできるようになるかもしれません.

2.5 MD - Linux 用の複数デバイスドライバ

このデバイスドライバを使うとハードディスクの複数のパーティションをひと つの論理ブロックデバイスにまとめることができます.このドライバは単に パーティションを別のパーティションに追加するために使うこともできますし, 複数の冗長なハードディスクを繋げて RAID1/4/5 にし,ハードディスクの 障害対策にも使えます.パーティションの連結はカーネルが行うため,この 機能は「ソフトウェア RAID」と呼ばれます.

2.6 LVM - 論理ボリュームマネージャ (HP-UX の LVM?)

Linux 用の実装は以下の場所から入手できます:

2.7 VxVM - Veritas ボリュームマネージャ

Veritas ボリュームマネージャに関する詳しい情報については http://www.veritas.com/ を見てください.

VxFS (Veritas Journaling Filesystem) も参考にし てください.

2.8 IBM OS/2 LVM

論理ボリュームマネージャは OS/2 WarpServer 5 でも利用できます.この LVM を使うとユーザは複数のディスク/パーティション上にリニアボリューム を作成できます.OS/2 の LVM は IBM AIX の LVM と互換であると言っている 人もいます.

関連項目: HPFS, JFS

2.9 StackVM

StackVM は CrosStor 製のボリュームマネージャです.StackVM を使うと, システム管理者は複数の物理ディスクスライスをひとつの論理デバイスに まとめることができます.このデバイスは vdisk と呼ばれます.vdisk とい うのはvirtual disk(仮想ディスク)を略したものです. 複数の物理ディスクをくっつけると,ひとつの大きなディスクや RAID 0 (ストライプ), RAID 1 (ミラー), RAID 4, RAID 5 を作れます.ひとつの ディスクパーティションを作るだけでなく,これを複数の単純な vdisk に 再分割することもできます.詳しい情報については CrosStor の ホームページ http://www.crosstor.com/ を見てください.

2.10 Novell NetWare ボリューム

NetWare ボリュームは NWFS-386 ファイルシステムで使われています.


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