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6. SCSI サポート[SCSI Support]

Linux カーネルにおける SCSI サポートは、ユーザの必要に応じて様々な方法で モジュール化できます。オプションを理解するためには、まずいくつかの用語を 定義せねばなりません。

scsi-core は SCSI サポートの核(コア)になる部分です。これがなければ、 他の SCSI ドライバは何もできません。SCSI コアサポートは、scsi_mod.o というモジュールか、カーネル組み込みで行われます。コアがモジュール化され ている場合、他の SCSI モジュールが組み込まれる前に組み込まれていなければなり ませんし、他の SCSI モジュールが取り外された後にしか取り外せません。

SCSI コアがカーネル内にあれば(組み込んであっても、モジュールであって も)、上位・下位レベルドライバをそれぞれロードできます。上位レベルのドラ イバとしては、ディスクドライバ(sd_mod.o)、CD-ROM ドライバ (sr_mod.o)、テープドライバ(st.o)、SCSI 汎用ドライバ(sg.o) があり、制御できる種々のデバイスをサポートします。例えば、テープドライブ を使いたくなったら、その時にテープドライバを組み込むことができます。必要が なくなれば、取り外すこともできます(メモリが解放されます)。

下位レベルのドライバは、ハードウェアプラットフォームで対応している個々 のカードをサポートするものです。例えば、Adaptec 1542 シリーズのカードの ドライバは aha1542.o です。

6.1 SCSI のコアサポート

SCSI コアサポート(scsi_mod.o)[ SCSI Core support]


Load command:
        /sbin/modprobe scsi_mod.o

        モジュールパラメータなし

6.2 SCSI 上位レベルサポート

SCSI ディスクサポート(sd_mod.o)[SCSI Disk support]


Load command:
        /sbin/modprobe sd_mod.o

        モジュールパラメータなし

SCSI テープサポート(st.o)[SCSI Tape support]


Load command:
        /sbin/modprobe st.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

SCSI CD-ROM サポート(sr_mod.o)[SCSI CDrom support]


Load command:
        /sbin/modprobe sr_mod.o

        モジュールパラメータなし

SCSI 汎用サポート(sg.o)[SCSI generic support]


Load command:
        /sbin/modprobe sg.o

        モジュールパラメータなし

6.3 SCSI 下位レベルサポート[SCSI Low Level Device Driver Support]

ほとんどの SCSI カードドライバはモジュールパラメータに対応せず、 設定は自動認識に頼っています。ハードウェアについての情報 を得たければ、SCSI-HOWTO と、 /usr/src/linux/drivers/scsi にある README を読みましょ う。I/O アドレスがちょっと変だったりするなら、ドライバをカーネ ル組み込み(module でなく)にして、ブート時オプションを使わねば なりません。BootPrompt-HOWTO を参照してください。カーネル ソースをいじってリコンパイルするのも手ですね。

7000FASST SCSI サポート(wd7000.o)[7000FASST SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe wd7000.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Adaptec AHA152X/2825 サポート(aha154x.o)[Adaptec AHA152X/2825 support]


Load command:
        /sbin/modprobe aha154x.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Adaptec AHA1542 サポート(aha1542.o)[Adaptec AHA1542 support]


Load command:
        /sbin/modprobe aha1542.o

        モジュールパラメータなし
        カードの自動認識は 0x330 と 0x334 のみ。
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Adaptec AHA1740 EISA サポート(aha1740.o)[Adaptec AHA1740 EISA support]


Load command:
        /sbin/modprobe aha1740.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識

Adaptec AHA274X/284X/294X サポート(aic7xxx.o)[Adaptec AHA274X/284X/294X support]


Load command:
        /sbin/modprobe aic7xxx.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS が有効でなければならない。
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

AdvanSys SCSI サポート(advansys.o)[AdvanSys SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe advansys.o [parameters]

        asc_iopflag=1                   有効=1、無効=0 (I/O ポートスキャン)
        asc_ioport=0x110,0x330          スキャンする I/O ポート
        asc_dbglvl=1                    デバッグレベル
                                           0: エラーのみ
                                           1: トレース
                                           2-N: 詳細トレース

        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Always IN2000 SCSI サポート(in2000.o)[Always IN2000 SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe in2000.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS は必要なし。

BusLogic SCSI サポート(BusLogic.o)[BusLogic SCSI support]

サポートしている BusLogic カードのリストは長いです。全部 見たい場合は usr/src/linux/drivers/scsi/README.BusLogic を読んで下 さい。


Load command:
        /sbin/modprobe BusLogic.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

(dtc.o)[DTC3180/3280 SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe dtc.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

EATA ISA/EISA (DPT PM2011/021/012/022/122/322) サポート(eata.o)[EATA ISA/EISA (DPT PM2011/021/012/022/122/322) support]


Load command:
        /sbin/modprobe eata.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

EATA-DMA (DPT, NEC, AT&T, SNI, AST, Olivetti, Alphatronix)サポート(eata_dma.o)[EATA-DMA (DPT, NEC, AT&T, SNI, AST, Olivetti, Alphatronix)]

DPT Smatchche、Smartcache III、SmartRAID を含みます。


Load command:
        /sbin/modprobe eata_dma.o

        モジュールパラメータなし
        すべての設定は自動認識

EATA-PIO (old DPT PM2001, PM2012A) サポート (eata_pio.o)[EATA-PIO (old DPT PM2001, PM2012A) support]


Load command:
        /sbin/modprobe eata_pio.o

        モジュールパラメータなし

(fdomain.o)[Future Domain 16xx SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe fdomain.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない

汎用 NCR5380/53c400 SCSI サポート (NCR5380.o)[Generic NCR5380/53c400 SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe NCR5380.o

                ncr_irq=xx      割り込み番号
                ncr_addr=xx     I/O ポート、ベースアドレス
                ncr_dma=xx      DMA
                ncr_5380=1      NCR5380 のボード用
                ncr_53c400=1    NCR53C400 のボード用

        modprobe g_NCR5380 ncr_irq=5 ncr_addr=0x350 ncr_5380=1
         - ポートが割り当てられた NCR5380 ボードの設定

        modprobe g_NCR5380 ncr_irq=255 ncr_addr=0xc8000 ncr_53c400=1
         - メモリが割り当てられた NCR53C400 ボード用の設定(割り込み禁止)

        (255 は、割り込みなしかもしくは DMA 割り込みを指定し、
         254 はコマンドラインで強制的 IRQ 自動認識を指定する)
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

NCR53c406a SCSI サポート(NCR53c406a.o)[NCR53c406a SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe NCR53c406a.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

NCR53c7,8xx SCSI サポート (53c7,8xx.o)[NCR53c7,8xx SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe 53c7,8xx.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

PCI-SCSI NCR538xx シリーズサポート(ncr53c8xx.o)[PCI-SCSI NCR538xx family support]


Load command:
        /sbin/modprobe ncr53c8xx.o

        モジュールパラメータなし

IOMEGA パラレルポート ZIP ドライブ SCSI サポート(ppa.o)[IOMEGA Parallel Port ZIP drive SCSI support]

詳細は /usr/src/linux/drivers/scsi/README.ppa を参照して下さい。


Load command:
        /sbin/modprobe ppa.o ppa_base=0x378 ppa_nybble=1

        パラメータと機能は以下のとおり

        値              デフォルト 説明

        ppa_base        0x378   PPA パラレルポートのベースアドレス
        ppa_speed_high  1       データ転送ディレイ(μsec)
        ppa_speed_low   6       他の操作のディレイ(μsec)
        ppa_nybble      0       1 にすると強制的に 4-bit モード

PAS16 SCSI サポート(pas16.o)[PAS16 SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe pas16.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS は必要なし。
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Qlogic FAS SCSI サポート (qlogicfas.o)[Qlogic FAS SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe qlogicfas.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Qlogic ISP SCSI サポート (qlogicisp.o)[Qlogic ISP SCSI support]

ファームウェアが必要です。


Load command:
        /sbin/modprobe qlogicisp.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Seagate ST-02 と Future Domain TMC-8xx SCSI サポート(seagate.o)[Seagate ST-02 and Future Domain TMC-8xx SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe seagate.o

        モジュールパラメータなし
        アドレスのみ自動認識。IRQ は 5 に固定。
        BIOS が必要
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

Trantor T128/T128F/T228 SCSI サポート (t128.o)[Trantor T128/T128F/T228 SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe t128.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない。
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

UltraStor 14F/34F サポート (u14-34f.o)[UltraStor 14F/34F support]


Load command:
        /sbin/modprobe u14-34f.o

        モジュールパラメータなし
        カードは自動認識。BIOS がなければならない。
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。

UltraStor SCSI サポート (ultrastor.o)[UltraStor SCSI support]


Load command:
        /sbin/modprobe ultrastor.o

        モジュールパラメータなし
        ブートタイムパラメータが有効。BootPromt-HOWTO を参照のこと。


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