SGML は、文書のフォーマットを変換するだけではありません。索引や目次、 文書の内外へのリンクも自動的に生成できます。Jade や OpenJade パッケージ (以後は、レンダラーと呼びます) を使えば、SGML を LaTeX や info、テキスト、 HTML、RTF にも変換できます。こうした基本フォーマットから、MS Word や PostScript, PDF などのフォーマットの文書を作ることもできますし、LyX のようなプログラムを 使えば、TeX フォーマットで文書を書いて、その後で SGML に変換し、SGML から 好きなフォーマットにレンダリングできます。つまり、SGML は、文書の見た目には 関心がなく、もっぱらエレメントの機能に注目しています。この点から生じる大きな 違いは、パラグラフの位置やフォントサイズ、フォントタイプなどで悩まなくても いいので、文書を書くスピードが上がるということです。